第59回日本形成外科学会総会でハーバード大学から招待された先生の講演で提示された双子の写真が印象深い。幼き頃の双子の写真は一卵性双生児がある故、おそらく両親しか区別がつかないくらい似ていた。その後、兄は事務仕事を主としたサラリーマンとなり、弟はトラックの長距離ドライバーになったそうである。月日が経ち、60歳になったその双子の写真からは二人が双子であることがうかがえないくらいの変貌を遂げていた。事務仕事をしていた兄は年齢に相応した容姿であったが、ドライバーをしていた弟は年齢に不相応で80歳くらいの容姿であった。弟の顔左半分が特に老化が著しく、おそらく米国での自動車運転が左ハンドルであるため、顔の左半分がより紫外線にさらされていたことによると思われた。
紫外線は肌にダメージを与え、DNAに損傷を及ぼし、シミやしわなどの老化を進めるのみならず、癌化のリスクもある。改めて紫外線予防が大切であることを感じる双子の写真であった。
紫外線予防として様々な日焼け止めクリームがあるが、結果として塗り斑があったり、汗でとれてしまったりして不十分な予防となってしまう。そもそも全身に塗るのは容易ではないだろう。そのような心配がないのが飲む日焼け止めヘリオケアである。シダ植物由来の成分が紫外線から肌を守り、抗酸化作用により老化や癌化のリスクを防ぐ効果がある。肌の弱いアトピー患者に処方されていた背景があり、心配される副作用もアレルギー程度で、後遺症となる有害事象の報告は今のところない。
ヘリオケアは今後の紫外線対策に期待が持てる薬剤の一つと思われる。