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執筆者の写真林院長

形成外科医が行う眼瞼下垂手術


眼瞼下垂とは瞼が思うように開かず、見えづらくなる病気である。原因は様々で、瞼を引き上げる筋に付着した腱膜が伸びてしまうことによる加齢性眼瞼下垂や瞼を引き上げる筋肉がもともと弱いことによる先天性眼瞼下垂などがある。その他にも瞼を引き上げる筋肉を支配する神経の麻痺や神経伝達物質の障害などの原因によっても瞼が開きづらくなるようなことがある。これらの様々な原因の中でも加齢性によるものが多く見られる。瞼が思うように開かないと、おでこの筋肉で目を見開こうとする(前頭開瞼)ので、肩こりや頭痛などの症状を付随することがある。知らずうちに前頭開瞼を行うことで瞼が開きにくいという自覚がないまでもそのような肩こりや頭痛などの症状で悩まれる方も多い。

眼瞼下垂の治療は、外科的手術を必要とする。一般的に挙筋腱膜前転術を行うことが多い。挙筋腱膜前転術とは瞼をひきあげる筋に付着した腱膜を縫い縮めて、瞼を開くのにその分滑走距離が短縮されるので結果として瞼があがりやすくなる手術である。このような眼瞼下垂手術は眼科でも行うことがあるが、形成外科医による眼瞼下垂手術は、機能的回復以外にも整容的改善をも目標として行っている。目もとの印象は顔の中でも特に重要と言える。というのも、目もとの変化は他人に気づかれやすい。それは、対話において目を見て話すという習慣によるものと推測される。瞼を開き易くする機能的回復は無論、目もとが美しく見えるようになることも重要と言えよう。

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