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執筆者の写真林院長

スポーツの秋


東北大病院医局対抗野球大会は、例年秋口ごろに行なわれる。医局とは、内科、外科、眼科、耳鼻科や皮膚科などそれぞれの専門とする科に属するグループのことである。野球は最低でも試合を行うために9人が必要である。当時、形成外科の医局に在籍する医局員は野球でハッスルできないアダルトな先生を除くと9人も募らなかった。従って、同じ境遇にあった救急科の先生らと合同チームを結成して同大会に参加していた。にわか仕込みで結成された合同チームは、決して皆が皆野球経験者ではなく、また、多少ハッスルしうるヤングな先生であっても仕事が多忙につき普段から運動トレーニングをしてるわけではないメンバーがほとんどであった。実はこのようなチームは例外ではなく、むしろこのようなチームがほとんどであった。徒然と前置きが長くなったが、この大会の醍醐味は好プレーの存在しない珍プレーのオンパレードである。走る気持ちはあるのに足がついて来ず転倒するのは日常茶飯事で、投手がストライクが取れず、四球のみの得点で勝敗が決してしまうある意味投手戦の試合となることもあった。当時、私を直接指導することが多く、『常識にとらわれるな、創意工夫』を説いていた先輩医師は、投じられた白球を打つなり、一寸の迷いなく三塁ベース方向に走り出した。

ここ最近、この大会に参加してないが、一昨年前に形成外科・救急科合同チームが優勝したという報告を受けた。どうやら大学時代に数多くの大会で優勝経験のある本物の投手を獲得したらしい。


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