立って歩くには足の裏に全重心の荷重がかかっていることを考えると少しは足の裏を労わらなければならないと思うことがある。はたして自分の履く靴は自分の足にあっているのだろうか。
足に合わない靴を履くとその靴に合わせた歩行となり、歩行姿勢が不自然となり、やがて外反母趾、陥入爪、胼胝(タコ)・鶏眼(魚の目)やO脚などの疾患を罹患するリスクが生じてくる。靴選びにおいてその靴が自分の足に合っているかどうかは、靴を履いて自然な歩行ができるかどうかである。歩行とは片脚を前に出して着地する動作と足を爪先立ちにして後ろへけりだす動作の繰り返しである。この動作の繰り返しにおいて足は指先からかかとまで常に動いている。例えば、靴底が固い靴や靴を履いた時に踵に隙間が生じている靴などは歩行における足の一連の動きを制限するので、自然な歩行が難しくなるだろう。
靴選びにおいて足に合った靴を履くとこは至極当然なことであるが、私が提言する正しい靴選びは、そのシチュエーションに応じて靴を履き替えることも重要と考える。出勤の際は歩行のしやすいウォーキングシューズを履き、室内でのデスクワークが主であれば、通気性の良い室内履きに履き替えたり、重要な面談があればフォーマルな靴に履き替えたり、一日を通してその状況に応じて何足も靴を履き替えても良いものと思われる。