top of page
執筆者の写真林院長

乾癬


健常の皮膚はおよそ28日周期で生まれ変わるので、目に見えて表皮がはがれる様子はわからない。しかしながら、乾癬の皮膚はおよそ4~5日で生まれ変わるため、表皮が剥がれ落ちる鱗屑(リンセツ)と表皮が盛り上がる肥厚および皮膚の赤み(炎症)が見られる。この病態は全身のいずれの部位で起こりうる。原因ははっきりわかっていないが、遺伝的素因をもとに高血圧・高脂血症・糖尿病などのメタボリックシンドロームとの併存疾患の罹患率が高いことから、不規則な食生活、飲酒、喫煙などの生活習慣の影響に起因されると考えられている。一度乾癬を来すと慢性化しやすく難治である。治療の目標は、このような皮膚の慢性の角化・炎症といった症状がない期間を長くすることである。具体的には表皮の角化異常にはビタミンD3外用薬、皮膚の炎症にはステロイド外用薬が用いられる。症状の比較的重い方や皮疹の面積が広い方は内服療法や光線療法を行う。このような治療も大切であるが、乾癬は環境やストレス、体調によって悪化することがあるので、バランスの良い食事や疲れをためないなど規則正しい生活を送ることも大切である。

閲覧数:175回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page