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執筆者の写真林院長

焼き飯


分煙をしてない為、プカプカと煙を焚いている喫煙者により店内はタバコの匂いで充満していた。今時めずらしいと感じつつも、焼き飯を食べたいという欲にかられてその中華料理屋に足を踏み入れた。注文して間もなく、焼き飯は私のところへ運ばれた。焼き飯は熱いうちに食せという父の教えにならい、急いで口に駆け込んだ。卵でコーティングされたお米が口の中でパラパラと・・んっ?!

何か髪の毛の様な舌触りがしたので口の中から取り出すと、米粒とともに卵でコーティングされた毛が出てきた。髪の毛だろうか・・

心無しか縮れている様な気がするが、どうまかり間違えて作り手のアノ毛らしきものが入るだろうか。もしやこれは人毛ではないのでは?

最近、ジビエ料理がはやっていると聞くが、この店でもそのような獣を食材として扱っているのだろうか。んっ、待てよ。獣の毛は縮れているのだろうか。そもそも人のアノ毛はなぜ縮れている?!何だか頭の中で一周して妙なことになった。

兎にも角にもこの焼き飯は美味かった。それで良しとしようじゃないか。

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