中世ヨーロッパの貴族風の出で立ちで紳士淑女がティーカップ片手に談笑していた。私は妻に日頃小馬鹿にされているユニティーとユニジーンズの装いで佇んでいた。普段の自分と違う自分になることである種の快感を得られることがコスプレの魅力だろうか。この場にいる輩は中世の16〜17世紀の時代に焦がれてその時代の服装に扮したコスプレイヤーなのだろうか。王冠を被ったまさに王と思われる立派な髭をたくわえた白人が私のところへ歩み寄り語った。 『私は、若い頃 "カイセン"という騎馬隊に属し、王をお守りしていた。』 すると、私は、その場に跪き、王に進言した。『カイセン⁈ 日本ではカイセンは天皇をお守りしていた。強い信念を持った立派な人たちだ。』 言ったそばから私自身も耳を疑った。私は何を言っているんだ。カイセン??身体が突然痒くなり、目が覚めた。どうやら夢を見ていたようだ。最近、治療に難渋した疥癬患者を経験したからだろうか。