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執筆者の写真林院長

ニキビのホルモン治療


成人女性のニキビの特徴としてホルモンバランスの崩れに起因したものがある。生理前になると女性ホルモンであるエストロゲンが低下し、男性ホルモンであるアンドロゲンが優位となり、アンドロゲンは皮脂分泌を高めるため、口周り・フェイスラインを中心としたニキビが出来やすくなる。したがって、ホルモンバランスの崩れを整える低容量ピルや利尿剤であるスピロノラクトンはアンドロゲンを抑制するので、ニキビ治療に有効である。ただし、このようなニキビのホルモン治療は成人女性のみ適応がある。保険の適応はなく、自費扱いである。低容量ピルは婦人科疾患が否定された上で服用を開始するのが望ましい為、産婦人科から処方された方が良いだろう。スピロノラクトンは、古くより高血圧治療薬として用いられており、ごく稀に高K血症や急性腎不全などの副作用があるが、比較的安全な薬剤である。また、スピロノラクトンの内服により女性の場合、生理前不順や不正出血などの副作用があるが、低容量ピルの併用にて症状の改善に至ることが多い。

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